「遺言書さえあれば」ということも…

もうすぐ、開業して13年。その間、「とても解決するのは無理なんじゃないか」と思われる相談も、何件かお受けしました。そういう場合は、「関係者全員のご協力が得られなければ、登記はできないかもしれませんが、やれるだけやってみます」ということで、ご了承をいただいて取り掛かります。ところが、やってみれば、これがまた、大概のことは何とかなるんです。とても協力していただけないだろうと思っていた方が、手を差し伸べて下さったり、音信不通の関係者と奇跡的に連絡が取れたり… 

でも残念ながら、力及ばなかったことも、もちろんあります。いずれも相続登記のご相談で、被相続人(亡くなった方)に離婚歴があり、別れた配偶者の下において来られたお子さんが、遺産分割協議に応じて下さらなかったというケースです。お金の問題だけなら、弁護士に依頼したり、家庭裁判所での調停という解決手段もあります。しかしながら、人の気持ちだけは、法律ではどうしようもありません。

「遺言書さえあれば」と悔やんでも、亡くなった後ではどうしようもありません。お心当たりのある方は、ご家族のために、今すぐにでも遺言書を。後の手続きを考えると、公正証書で作成するのがお勧めですが、公証役場は敷居が高いし、費用もかかると躊躇される方は、自筆でも構いません。自筆の遺言書の要件は次のとおりです。

 ・全文自筆で書くこと ・作成した年月日を書くこと ・署名押印すること

 

 

 

 

 

 

 

2016年3月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : sasakihiroko

意外と身近な相続放棄

簡易裁判所における訴訟業務や成年後見業務など、司法書士の業務分野も、以前と比べると多岐にわたってきましたが、やっぱりメインは登記業務で、家事事件(家庭裁判所に提出する書類作成業務など)となると、受任する件数は年間数件程度しかありません。

その数少ない家事事件の中でも、この数年、毎年ご依頼いただいているのが相続放棄の申述書作成です。放棄の理由として、まず思い浮かぶのは、「財産より負債の方が多い」というものだと思います。もちろん、そういったご事情のケースもありますが、「心情的に何も貰いたくない」「ろくに音信もない兄弟姉妹の相続に関わり合いになりたくない」「帰ることもない田舎の土地を相続しても管理できない」などなど、理由は様々です。

相続人全員で行う遺産分割協議において、プラスの財産を何も相続しないことを、「放棄する」とおっしゃる方がおられますが、家庭裁判所に対して相続放棄の申述をしない限り、負債を放棄することはできません。遺産分割協議において、財産を取得する相続人が負債も引き継ぐと定めても、債権者の同意が得られない限り、各相続人は、法定相続分の割合に従って弁済する義務を負います。ご注意下さい。

もう一つ注意が必要なのは、相続放棄には期間があるということです。「自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月の熟慮期間内に、相続の承認もしくは放棄をしなければならない」と、民法に定められています。期間の開始は、被相続人の死亡の時からではなく、自分が相続人となったことを知った時からです。例えば、亡くなった兄弟姉妹に配偶者や子供がいても、それら先順位の相続人全員が相続放棄をし、なおかつ、両親や祖父母といった直系尊属が生存していない場合は、ご自身が相続人となります。そして、3か月の熟慮期間は、先順位の相続人全員が相続放棄をしたことを知った時からスタートします。

普段は馴染みがないけれど、無縁ではないかもしれない相続放棄。手続については、身近な法律家 司法書士にご相談下さい。

 

2015年12月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : sasakihiroko

空き家問題 -思い出の詰まった家を朽ち果てさせないためにー

先週、福岡県ゆとりある住まいづくり協議会主催の、空き家問題に関する講演会に行って来ました。全国に800万戸あると言われている空き家の活用を図り、地方の活性化につなげるための着眼点に関するお話が、主な内容でした。

司法書士業務には直結しない、このような講演会を聴きに行ったのには訳があります。

空き家管理部門を新設した不動産会社を中心に、他士業(弁護士、税理士、土地家屋調査士)のメンバーとチームを組んで、空き家に関する様々な問題を抱える方々を、総合的にサポートして行こう!と意気込んでいるからです。

賃貸したり、売却したり、建物は取り壊して駐車場にしたり…と、空き家の活用方法は色々と考えられます。

何をするにしても、まずしておかなければならない相続登記が未了のままになっていませんか?時間が経つほど、相続人の範囲が広がったり、必要な書類が取得できなくなったりして、登記をすることが困難になって行きます。

「古い家だから」と諦めて、ほったらかしにしたりしていませんか?講演会で聴いた話では、1987年頃を境に、日本の住宅建築に関する技術は劇的に進歩して、それ以降に建てられた建物の寿命は50年以上と言われているそうです。「建物の価値はゼロ」という不動産屋さんの査定と、「ちゃんと住めるかどうか」は別問題です。

不動産、法律、税務、登記といった各分野の専門家が知恵を出し合えば、解決できる問題はたくさんあるはずです。司法書士だけでは解決できないことも、他のメンバーと連携して、できる限りの対応をいたします。どうぞ、お気軽にご相談下さい。

 

 

2015年8月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : sasakihiroko

古い抵当権の登記が残っていませんか?

相続登記をご依頼いただいた際に、登記簿の調査を行うと、とっくに弁済は終わっているだろうと思われる古い抵当権の登記が、抹消されずに残っていることが少なからずあります。債務を完済した時点で抵当権は効力を失ってしまいますので、登記簿上に残っているのは「抵当権の残骸」のようなものですが、その物件を担保にして融資を受けたり、売却しようとする際には、必ず、相手方から、抹消登記をするように求められます。債権者や買主からは、自身の完全な権利行使を妨げる障害物とみなされてしまうからです。

抵当権者が金融機関の場合は、調査や書類の取り寄せに時間を要することはありますが、抹消登記に協力してくれないなんていうことは、まずありませんので、あまり心配はいりません。と言っても、金融機関も合併したりされたりの再編の結果、「借りた時の銀行はもうない」なんていうこともあり得ますので、面倒な手続きを増やさないために、完済したら、速やかに抹消するに越したことはありません。

とても大変なのは、抵当権者が個人で、登記簿上の住所に訪ね当たらない場合です。現在、相続登記の依頼を受けて、業務を進めている物件には、大正11年に設定された抵当権が残っています。抵当権者が、たまたまお身内の方でしたので、不動産とともに抵当権も相続登記をして、抹消することができそうですが、赤の他人だったら、こうはいきません。登記簿上の住所と本籍が相違している場合は、相続人を探すことすらできないかもしれないし、運よく連絡が取れたとしても、あずかり知らない抵当権の抹消登記の義務者として、快く協力してもらえるとは限りません。最悪の場合は、実体のない古い抵当権や根抵当権の抹消登記のために、裁判をしなければならないという結果になってしまいます。

住宅ローンを完済した後に、金融機関から受け取った封筒がそのままになっていませんか?ちゃんと抹消したかどうか不安な方は、お近くの法務局の窓口で、登記事項証明書(1通600円)もしくは登記事項要約書(1通450円)をとって確認されることをお勧めします。

2015年4月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : sasakihiroko

ハードルが高い農地の遺贈

田と畑を所有し、ご自分で耕作されている方から、「息子たちは農業に全く関心がないので、農作業を手伝ってくれている孫に、農地を譲りたい」との相談を受けました。

相続財産の中から特定の物だけを遺贈することを、特定遺贈といいます。農地を特定遺贈により所有権移転登記するためには、農地法の許可を得ることが必要となります。そして、その許可を得るための条件の一つに、取得する人が所有する農地の地積が50アール(5,000㎡)以上(地域により異なる場合あり)にならなければならないという厳しい規定があるのです。

今回のご相談に係る農地の合計地積は30数アールで、一般的な基準は満たしていません。でも、耕作する意思のない息子さんが形骸的に相続するより、祖父が丹精込めて耕していた田畑を受け継いでいこうと思っているお孫さんが取得する方が、農地法の理念にかなうはずです。一縷の望みをもって、農業委員会に相談に行って来ました。返って来たのは、「基準の広さに満たない特定遺贈は認められない」という、個別の事情などいっさい斟酌しない回答でした。

お孫さんがこの農地を取得する方法は、祖父の相続により父親が取得したものを、更に相続するしかありません。祖父からの遺贈を認めても結果は同じなのに… 孫やひ孫といった直系の血族に対する特定遺贈に関しては、農地法の要件を緩和する特例を設けるなど、弾力的な運用がなされるようになることを願ってやみません。

 

2015年2月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : sasakihiroko

相続税対策は、じっくり冷静に

平成27年1月1日から相続税制が変更になり、控除額が減るため、納税額や課税される対象者が増加するということで、相続税対策セミナーや相談会が大盛況みたいですね。でも、「何かしないと!」と大慌てでやるのは危険です。

当事務所にも、「相続税が上がる前に、相続時精算課税制度を利用して、自宅を子供に贈与したいから、年内に登記をしてほしい」という依頼がありました。もちろん、「その贈与、ちょっと待った!!」です。

相続時精算課税制度に関しては、贈与することができる親の年齢を引き下げたり、子が存命の場合でも、孫に直接贈与できるようにしたり、若い世代に資産を移転するための便利な方法として、政府は盛んに宣伝していますが、決して相続税の節税にはならない上に、暦年控除(誰でも毎年110万円まで非課税で贈与を受けることができる)制度も利用できなるといった側面には、サラッとしか触れられていないような気がします。

生前贈与のほかに、保険を利用しての対策などをお考えの方もいらっしゃると思いますが、正しい知識に基づいて、冷静に判断なさって下さいね。せっかくの対策が、費用倒れに終わらないように。「急いては事をし損じる」「後悔先に立たず」です。

2014年12月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : sasakihiroko

顔を目印にお越し下さい

このホームページのいたる所に登場する似顔絵、すごく似ているので、とても気に入っています。そこで、事務所前面のドアと窓にもつけてみました。当事務所には、この顔を目印にお越し下さいませ。

事務所

2014年12月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : sasakihiroko

雨の日の登山

連休初日に、雲仙国見岳と普賢岳に登って来ました。あいにくの天候でしたが、レインウエア、スパッツ、防水グローブと万全の装備で、雲の切れ間からのぞく紅葉を楽しむことができました。

頂上の気温は7℃でしたが、冷たい雨と風で、体感温度はもっと低かったはずですが、下山途中ですれ違った少年、少女たちはジーンズにビニールの雨合羽という軽装でした。とても、11月に、降水確率60%の山に登る服装ではありません。山に登るときは、「自分の身は自分で守る」ための装備と、「無理そうだな」と思ったら撤退する勇気を忘れないようにしたいものです。

普賢岳

2014年11月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : sasakihiroko

保険の話

異業種交流会に参加して、損害保険会社の社員の方のレクチャーを受けて来ました。生命保険、火災保険、自動車保険…いくつも加入しているのに、知らないことばかりだったので、「法律家としては、約款ぐらい目を通さなくちゃいかん!」と反省させられました。1日限定の自動車保険の情報とか、家財保険の金額は、自分の感覚よりも多めに設定した方がいいというアドバイスとか、身近に役立つ話題が満載でした。

2014年10月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : sasakihiroko

ホームページ始めました!

ホームページを開設しました。身近な出来事の中で、皆さんのお役に立てる話題を提供していけたらいいなと思っています。どうぞ宜しくお願いします。

2014年10月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : sasakihiroko